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荒島岳西面 地獄谷〜クズハキ谷

参加者  なかむら ゆりわさび 榎本
                              (写真はなかむらさんからのものです)

 雪国の悪渓とのこと。ガイドには『過去に死亡事故もあり、気力体力を充実させて望みたい』とあった。佐開集落奥の養魚場に車をデポ。7時半に遡行開始。しかし、時計やらカメラを忘れるわでドタバタだった。というわけで今回写真はなし。
入渓点で

右から沢に降り立つ

 大きな堰堤を巻くために、堰堤中段に固定してあるアルミの二段ばしごを利用して登るが、初登の人はさぞかし大変だったろう。うまく固定したモンだ。両壁は高くそびえるゴルジュ。ガタバタ揺れるハシゴをどきどきして登り切る。
ハシゴ下を登る

しばらく遡行すると、また堰堤が出る。右岸を巻く。またできかけ?の堰堤の抜け、極楽谷出合を過ぎるとずっとゴルジュ帯。
なんじゃありゃ??

できかけの堰堤か・・・


泳げばなんてことないんだが・・・。へつって右へ抜けた

少しホールドの細かな滝

雪国の渓

12m滝。ここは右を巻いた

2回目の巻き。ここは左を巻いた。


第一関門か?上部がややかぶって抜けにくい

釜を擁したCS3m滝が難場。ショルダーでフレンズをかませ、フレアしたクラックに足をねじ込み抜ける。フリクションは効くところとヌメヌメの所があってやっかい。

途中、ナメコに肩を並べるというムキタケを発見。大喜び。ツキヨタケではなかったはず。黒いシミが見られず。その後たくさん収穫した。帰宅後調理しようと念のため軸に包丁を入れると黒いシミ・・・ツキヨだったか。ツキヨは毒きのこ。暗い部屋に持っていくと光ってた・・・。森の恵みはあえなくゴミ箱へ

ムキタケと思いきや・・・

ナラタケ?同定自信なし

 一度高巻きをするが順調に遡行。クズハキ谷に入り、ゴーロ中心で一気に高度を稼ぐ。さあ、いよいよ核心のようだ。5m滝はどうしょうもない。この先に6m・15mと連瀑が控え、そこを核心とする先人の遡行図が手元にある。いっそのこと大巻で全部巻いてしまおうかとも考えた。どちらも草付き斜面で悪そうだ。私が逡巡しているとなかむら氏がトップで右岸を高巻にかかる。なかば強引に先に行かせてしまった。なおも逡巡する私を背中にして、先行する二人。まあ、行くしかないやと、私も続く。ブッシュを抜け、細い灌木を頼りに、3mほど登り、トップがトラバースを試みるが無理のようで、先のことも考え、さらに巻き上がるように指示。階段状の垂直の岩塊があり、その上はシャクナゲ。岩塊の右はルンゼ状の草付き。下から見てもまあ、右より岩塊が易しく思われ、右はやめて岩塊に上がるように軽く制したが、メンバーが何故が右に行く。まあ、本気で取り付こうとしてるのでないだろうと思い、追いついた私が岩塊に取り付き、登りだした途端、声と共に落ちていく人影が視界をよぎった。滑落である。先行者が後続者を巻き込み、二人が泥斜面にしがみつくように草付きをずるずる滑っていく。叫声とも悲鳴ともつかない声がようやくとまった。どうやら滑りながら削り取った泥が足下にたまり、何とか停まったようだ。停止し、先行者が動こうとしたとき、下にいる後続者が「動いたらダメ」とうわずり声。その瞬間、ずるずると数センチさらに下に滑る。上から見た私はとっさに状況が判断できなかったが、すぐに雨蓋下にあるザイルを引きずり出し、ほどくももどかしく投下。投げたザイルがブッシュにかかり、投げ直すのもイライラ。再び停止点の2m上で停まるがザイルを何とか送りだせた。下で支えている格好の人が虎口を逃れ、プルージックで確保したのを見届けた後、ようやく私は灌木から支点を取り、セルフを取った。

後続者が今度はカメラを落とす。草付きから飛び出すように谷にカメラは消えた。4mぐらい落ちたろうか、何か鈍い音がした。身代わりのつもりだったのだろうか。とりあえず、カメラを回収すべく、40mザイルで後続者が懸垂。私も20mザイルで滑落停止点まで降りる。あと数センチのところで二人は停まったようだ。その下は4mの垂壁。ただごとでは済まない高さだ。先に谷に降りた人に上部の滝を巻き越せるか見るように指示。OKとのことで懸垂の後、20mザイルを回収して、私も沢床に降りた。ただ、登り返しの可能性もあるため40mザイルは残置しておくように指示。上の滝の様子を見に行くと巻きは不可能だが、滝の右岸を上がれそう。軽く試登。ピンを2つは打ちたかった。フレンズをつっこめる所はない。行けないことはなさそうだが、このアクシデントの直後にどうだろう、さらに15m滝のやっかいな高巻きがあるとのこと。残り時間、メンバーの状態を考え、4分の3を遡行してたが、登ってきたところの時間は計算できる。まあ、日没前には降りられるだろうと判断し、撤退を決める。ここから中退

何度か懸垂を交えて、残置用スリングの残量も心配で、メンバーを降ろしてから、クライムダウンをしてスリングを稼いだり、登ったときに残置したスリングを回収しながら降りた。懸垂でヒヤリとすることもあり、勉強になった中退だった。


佐開奥の養魚場7:30−13:00高巻き地点14:00−17:15佐開奥の養魚場




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